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叶っていた夢と私の野心

 私は過去、作家志望で三十歳頃までプロの作家を本気で目指していました

 

 結局諦めて現在に至る訳ですが、その夢に見切りをつけた決定的な動機は、自分には「幅広い読者層の需要を満たし得る創作能力が欠けている」と冷静に判断したためでした。
 当然の事ですが「職業」としての作家とは、単に文章を書く事に長けているだけではなく、その作品が社会の多くの人々から評価され、そこに継続的に投資していただける能力のある人でなければ成り立ちません。


 「自分は人よりも少しばかり文章を書く事を得意だと自負している素人に過ぎないのだ・・」


 幸い私は割合い早期にそれを悟れたお陰で大きな挫折を味わう事なく、その後の半生を人並みに苦労を重ねつつも堅実に送れて来たのだと思っています。

 

 しかし、そんな私が「ヒーラー」という新たな道を志すようになった時、その一度は諦めた夢を追う過程で培われた能力が、意外な形で自分自身の身を助ける事となりました。

 

 それはホームページやブログという、現代の起業者にはもはや必要不可欠と言えるようにさえなって来た事業のPR手段に、その「文章で人に物を伝える力」が、かなり有効な能力として発揮できるようになった事です。

 

 私は事業としての「ヒーラー業」とは、元々、社会的に一般的ではない「遠隔ヒーリング」という特殊な療養手段の「有効性」と、それを行う事業者の「信頼性」をいかに社会の人々へ理解して頂けるかが成功の鍵であると考えます。

 

 人は、その場限りのPRで良いのなら、政治家の街頭演説のように自分に都合の良い事を集中的に主張することで人々の気持ちを捉えられなくもありません。
 しかし、ブログ記事のように「その人の日常がそのまま反映される媒体」を活用するとなると「猫を被り続けること」は容易では無くなってしまうのです。

 

 つまり、「看板(演説やホームページ)」に掲げているその人の信念や人格が一貫したものでなければ、都合の良い「嘘」をつき続ける事は困難であり、「インパクトよりも中身」で勝負するのであれば、「自分」という存在についての「真実」をブログ上で、日々積極的に公開して行く事が何よりの信頼獲得に繋がると考えているのです。